起業しての苦労は、再生の原動力にもなる

2016年09月26日 14:29


企業再生のキー


もう何社関わっただろうか?

企業というのは、いい時、も悪い時もある。


(当然なのだが、そう思わない人が多すぎる)

ずーと繁栄するものだという前提のもとで話を

している人が多すぎる。


100年、300年、500年繁栄できる会社を研究すれば

続く可能性もある。

しかし、今は、ヤフーUSAのように、グーグルさえ、

どこまで続くか誰も保証はできない。


僕はいつも企業はいつかはなくなる。と思っているから

僕に来る相談に、大概はそんなに

まずはビビることはない。


創業から3年という規模の会社から、中小企業、そして、行政、大企業までの

再生の現場を11年で10社以上経験してきた中での話を

少ししてみようと思う。


まず、地獄の再生の仕事を引き受ける前に自分がまずすることが何点かある。


現場を見る。

オフィスを見る。

工場を見る。

商品を買ってみる。使ってみる。

常連に話を聞いてみる。近所に話を聞いてみる。

タクシーに聞いてみる。飲み屋に聞いてみる。


それから、財務諸表をみる。

そして、経営者にあう。

そして、経営会議に出る。

ざっとこんな感じだろうか?


どれもこれも、ぐちゃぐちゃな状態がほとんどだ。

オフィスが綺麗になっていることはまずはない。

電話に出ない。とか、トイレが汚いとか、

社員の目が死んでいるとか、管理者、役割が重複して、

責任の不在が多いとか、、きりがない。


地獄の淵にいることを認識しているか?

渦中の栗を拾う人が何人いるか?

船が沈みだしても残ってほしい人を仁義的にしっかり抑えているか?

どれだけのネズミがいるのか?

そもそも、経営者、経営陣に船と一緒に死ぬ覚悟はあるのか?

会議に本音で話す緊張感があるのか?


僕はそんな修羅場にのこのこ出かけていく。

大概の経営者は、覚悟はしている。反省もしている。

なんとかしなければとは口ではいうが、体の動きがとまっている。

考えるのを、どうしようか、から、こうするに変えるスイッチを僕はさがす。

そして硬直した体をほぐせば、今ある課題をつぶしていけるだろうか?

はたまた、恐ろしいという言っているのは、本心か、本心でないのか?


創業者なら、見抜きやすいが、サラリーマン社長は、なかなか、たぬきばかりである。

たぬきに磨きがかかっているから、こちとら、涙をみても、そう簡単には信頼できない。


(会社を再生させなきゃと言いながら、役員人もふくめて、転職

サイトを見ていたりする。場合もある。実際、人材紹介会社から

連絡をもらったときは、唖然としたこともある)


こういうやりとりが済んで(1日の場合から半年も時間がかかる場合もある)

はじめて、仕事を引き受ける。


なんせ、相手はそんなにお金に余裕がないものだから、

こちらの報酬はおのずと業績が回復したら。という話になる。

だから、すでに、時間と頭というリスクを投げ出して、仕事にかかることになる。

ところが、役員人ときたら、未だそこそこの給料をもらっていることが多い。

まずは、経営者、役員の報酬大幅カットをし、再生してから、払う形に変えていく。


それがいやなら、出て行ってもらうということをする。

(けんか腰だ)

そうか、自分が取り掛からないか。


次に取り掛かるのは、現状の数字の把握と再生計画をつくることだ。

債権者がいるなら、少し、待ってもらうようお願いしなければならない。そのときに

いつまで、どう待ってもらうか。その結果、どういうメリットがあるかを

話す必要がある。

ただ、待ってくれだけ、とか、適当な分割払いを約束しても次約束を破ると

協力者でなく、敵対者になることもある

そして、ひとつの裁判で会社が倒れてしまう可能性もある。


再生計画をつくるときは、意外にシンプルなのだ。

販管費をいくらまで下げるか、そして、売り上げをどれだけ

あげることができるか?利益率をどれだけあげ、利益を最大化することができるか?


そして、その利益を、必要な投資と債権とでどうふりわけていくか

できることなら、期を超えたくない。債務超過の決算だけはつくることを避ける。


なら、再生計画は、時間がないができる限り期中で処理をする。

もし、期中で処理できないのであれば、増資計画もたてておかなかればならない。


計画を作成するときに肝心なのは、社長と、役員の死んでもやるぞという覚悟だ。

淡々とやりぬくということができなければ、計画は遂行されず、債権だけが増えていく

ことになる。


死んでもやるぞ。というのも簡単だ。


僕がよく言うのは、責任とって、本当に死んでください。

今までの皆さんは死んでください。

新しい、自分と人生を改めてつくってください。

死んだ自分を全否定してください。

それができますか?


本当に変わった、リーダー見て、人は少しづつ心と動きを変えていくのです。

ベンツを売って、自転車で会社に行きませんか?タクシーやめて地下鉄に乗りましょう。

接待やめて、会議室で缶ビールでいいじゃないですか?

トイレ掃除は朝自らやりませんか?


このときに安直に資金を手当てしないことだ。

一旦地獄の淵から一歩でも出てから、次の資金計画をたてることだ。

僕の方針では、むやみやたらに債権をつくらないこと、

いくら、返済開始を半年後や、1年後、金利が安いと言われても。

できるだけせっかく脂肪がとれたのだから筋肉質のまま、

苦境を少しでも出たのであれば、もっともっと筋肉質で

この苦境を一刻も早く出ることを考えるほうが先決だ。


こういうスタンスには、銀行団や、中長期ファンド達にはない。

僕は、金貸し屋ではないので、そこに落とす必要性もない。

とにかく、地獄から、いち早く、利益を最大化する、

そして、その筋肉質を強化し、そのまま、次の戦略を考える。

これが、僕のスタンスだ。


よって、ここでの社長ふくめて役員人との契りは、とても大事なことになる。


人間力、忍耐力、実行力、これらがなければ、到底、人に頭を下げ続けながら

再生なんてできるわけがない。


僕が、いつも経営者達に言っている、人間力やらは、このときのためにある。

いざっていうときに、逃げない。足を動かす。頭を下げる。そして、前に進む。


これらは、紙で読んで、すぐできるものでもない。普段から、これをやり続けないと

いざっという動きにはならない。


そして役員会議を経て、実行していく。

途中でリプランもあるだろう。予想外に悪い話もあるだろう。

しかし、計画が絵に描いた餅にならないよう努力していると予想外にいい話もはいって

くることもある。

そうすると、いい方向に再生計画を上方修正することもよくある。会社

の雰囲気が、地獄の悪い雰囲気から一転して、明るい雰囲気になることも

ある。


社長の苦労と、涙と努力の結晶で、その難局を乗り越えていくのだ。


僕は、ここ11年。

こんな地獄の現場に黒子としていて、本当に再生できる会社と

だれがやろうと、どんな案であろうと、再生できない会社との

区別がつく気がしている。


それは社長自らの人間力次第であると痛感している。

創業時の苦悩があればあるほど、人間力は更に磨きがかかってくると

も思う。


日本に必要な会社

日本に必要な人材


これだけを求めて。もっともっと。